カメラ機能はフェイスブックのアプリ画面の3分の1ほどの大きさに表示され、ニュースフィードをスクロールダウンすると消えていく。自撮りした顔写真へのマスクの装着や、落書き機能もある。この機能は8月5日からカナダではiOS、ブラジルではアンドロイドを対象に試験的に導入されている。投稿数が増えるオリンピックの開幕に間に合った形だ。試験導入の期間は決まっておらず、対象ユーザーをさらに広げる可能性もあるという。
ユーザーによる写真や動画などの投稿はフェイスブックとインスタグラムで減少していると報じられている。フェイスブックは6月、友人や家族の投稿がパブリッシャーや有名人の投稿よりも優先的に表示されるようアルゴリズムを変更するなど、個人の投稿を増やす取り組みを進めている。
自撮りを五輪のフェイスペイントで加工
今回導入されたカメラ機能には、フェイスブックが今年3月に買収した動画フィルターアプリ「MSQRD」のテクノロジーを採用。オリンピックがテーマのフェイスペイントやフィルターを提供することで、五輪関係の投稿を促している。
同社のプロダクトマネージャーのサチン・モンガ(Sachin Monga)は、「導入テストを広げていき、カメラを新たなシェアリング体験のプラットフォームにしたいと考えています。2016年は様々な場所でシェアする行為の中心にカメラがあるべきです」と言う。
ニュースフィードのトップにカメラを表示する新機能は、投稿を増やそうとするフェイスブックの取り組みの一環だ。マーク・ザッカーバーグは7月に行われた投資家との電話会議で次のように述べた。「10年前は、シェアしたり消費したりしていたコンテンツのほとんどがテキスト形式でした。今ではそれは写真になりましたが、今後はそのほとんどが動画になるとみます。動画が世界の中心となり、我々のアプリとサービスの中心も動画になるでしょう」
ニュースフィードに表示されるカメラは現在テスト段階であるため、一部のユーザーに対してはセルフィーが撮影できるインカメラが、他のユーザーにはアウトカメラがデフォルトで起動される。ユーザーがカメラを切り替えると、次回の起動から設定が変わる。カメラ機能が導入されてから初めてフェイスブックアプリを起動すると、カメラを表示してよいか同意を求められる。