採用機会は「胸の谷間」で増すのか? 調査結果が示す可能性と危険性

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女性は特に注意を

米国では雇用機会均等委員会の規定により、そうした雇用慣行は禁止されている。ただし、リンクトインのプロフィールにどのような写真を使うかについては、この規定の範囲外だ。写真はリンクトインのプロフィールにおいて重要な位置を占める要素だ。憧れの仕事に就くためには、その写真で肌を見せればいいのだと考えてしまう人もいるかもしれない。

一方、ロンドン大学経済政治学院、社会学部のキャサリン・ハキム教授は、仕事で成功するための重要な要素として、自身の性的魅力を使うことを提唱している。同教授は、職場においては明らかに、美しいことが有利に働くと指摘する。

教授によれば、「能力主義社会は知力や資格、経験を重視するものであるはずだ。しかし、身体的または社会的な魅力は、あらゆる社会的交流において大きな利益をもたらす。その人にさらなる説得力を与え、同僚たちの協力を得ることや顧客を引き付けること、製品を販売することを可能にする」という。

注意を怠らない

ただし、自分自身のそうした「資産」を仕事の面で活用してみたいと考える人(特に女性)には、警告をしておく。採用までの選考過程においては、とりわけ注意が必要だ。採用において応募者の美しさが果たす役割について行われた数年前の調査では、それが非常に相対的なものであるとの結果が示されている。

つまり、美しさは裏目に出ることもあるということだ。採用担当者が同性の場合、さらに周囲が担当者よりも応募者の外見の方が良いと受け止めた場合、その可能性がある。これは、非常に大きなリスクだといえる。これまでの調査では、人材開発の専門家は70%が女性であることが分かっている。

編集 = 木内涼子

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