2. 現実的に考える
ヒラリーはさまざまな場所を訪れ、それぞれの物語を持つ何千もの人たちと出会ってきた。その多く人たちの物語は、勇気や不屈の精神について語る、興味深いもののはずだ。だが、ヒラリーはたいてい、それらをインタビューや演説の中で美化し、持って回ったような要約を付け加えてしまう。
こうした人たちとの出会いや親密さについて色々と語るのではなく、その人たちの勇敢な行動の内容について具体的に説明し、その話を聞いたときの自分の気持ちを話せばいい(自らの感情を示すことになる)。その人たちの苦しみについてはそれとなく触れただけで自分の決意について語り出せば、お高くとまった人との印象をさらに強めてしまうだろう。
3. 威張り散らさない
けたたましい、人を威嚇する、といわれていることが、ヒラリーは性差別主義、ダブル・スタンダード、との批判につながっている。実際には、誰よりも威張りちらし、米国の政治の舞台を汚しているのがドナルド・トランプであることは間違いない。ただ、それでもヒラリーにはしつこい言い方をする傾向があり、それは人に不快感を与え得るもので、本人にとっては自滅的でさえあるということに変わりはない。
先月行われた民主党全国大会でヒラリーは、次のように指名受諾演説を締めくくった。私(記者)がヒラリーのコミュニケーション担当の顧問なら、この言葉を常に掲示板に貼り出し、彼女が公の場に出ていくときには必ず、思い出してもらいたいものだ。
「米国の強さは、暴言を吐くことから来るものではない。賢明さと分別、冷静な決意からくるものだ…」