この両極端な意見の間のどこかに位置するのが、本当のヒラリー・クリントンだろう。ただ、そのヒラリーは相変わらず、約25年に及ぶ公人(大統領夫人、上院議員、国務長官、大統領候補)としての生活と、イメージコンサルタントやマーケティング・広報戦略の専門家、ハリウッドの友人たちによる数えきれないほどの「変身させる」ための試みにもかかわらず、米国で最も世論を二極化させる政治家の一人だ。
最近の世論調査によると、米国民の55%はヒラリーに悪い印象を持っている。不支持率はドナルド・トランプの70%ほど高くはないが、米合衆国大統領を目指す人物としては、ひどいものだ。本当に好ましい人物になれる、飛び抜けて素晴らしい人にさえなれると国民に納得してもらうために、ヒラリーはこれからおよそ100日の間に何をすればいいだろうか。簡単に実行できる方法は、次の3つだ。
1. もっと笑顔をみせる
人は楽しそうに見える人が好きだ。楽しそうに見える人には自信があるように思える。そして、そう思ってもらうにはまず、笑顔が必要だ。ヒラリーに近い人たちに聞くと、少人数の身近な人たちと一緒にいるときのヒラリーは、温かみがあり、楽しいことが好きで、親しみを感じさせる人なのだという。
だが、それがインタビューから伝わってくることはほとんどない。スピーチなら、なおさらそうだ。ヒラリーの演説は、永遠に続くのかと思えるほど長く感じる。もっとリラックスして、使い古された決まり文句を言うのはやめ、自分の政策や中身の強さについて、わざとらしくならないように話した方がいい。