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2016.08.05 09:00

看護師を目指す人のためのオンライン学習プラットフォーム きっかけは「親心」

Antonio Guillem / Shutterstock

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我が子が心配だという多くの親は、子どもを手元に置いておこうとするものだ。だがトニー・レオナルドはその逆で、娘がずっと家にいたらどうしようかと心配していた。看護師になるための勉強に苦労していた娘が、NCLEX(正看護師資格試験)に落ちるのではないかと恐れていたのだ。

数々の統計値も彼の不安を裏付けていた。毎年50万人以上の学生がNCLEXを受験しているが、最初の受験者のうち約50%が不合格になる。看護学校を卒業しても、一度も試験に合格したことがない人は230万人にのぼる。それでもレオナルドが最近、インディアナポリスでのプレゼンテーションで言ったように「ベビーブーマー世代が高齢化するにつれて、ますます多くの看護師が必要になる」のだ。

その心配をモチベーションとして、彼が開発したのが看護学生向けのオンライン学習プラットフォーム、ナースバーシティー(nurseVersity)だ。

ナースバーシティーとは

看護学生たちは、ナースバーシティーのプラットフォームを通じて、NCLEXに向けた自分だけの学習計画をつくることができる。教科書を使い、自分が弱い分野を特定して専用のプランを作成することが可能だ。試験のシミュレーションや教材用のカードを使った復習、教材ビデオなどの機能もある。学習計画が完成したら、個々の学生に合わせた学習カレンダーが作成される。これを見れば、いつ何を勉強するべきかが分かるようになっている。

その後は「アドバイザー役」のアルゴリズムが、個々の学生向けに作成された学習プランの評価基準に基づいて、学生の成績を分析。重点的に勉強すべき分野をアドバイスする。学生の成績を基に、実際のNCLEXで獲得できる点数の予測値も示される。

ナースバーシティーではスマートフォン向けのアプリも提供しており、ユーザーが移動中も勉強できるようにしている。

これまでの成果

これまでのところ、ナースバーシティーの成果は上々のようだ。アクセラレーター(スタートアップ企業を自社の用意したプログラムに一定期間参加させて成長させ、投資を行うファンド)のファイブハンドレッド・スタートアップス(500 Startups)のプログラムを卒業した後、すぐに学生たちに結果が出始めた。レオナルドは「6週間にわたって週10時間、当社の特許取得済みアルゴリズムを使って学習した学生は100%の確率で試験に合格する」と言う。インディアナ州に本社を置くナースバーシティーは、試験に合格した後の看護師にも継続的な学習プログラムを提供するための認可も取得した。
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編集=森 美歩

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