米サンディエゴで先月、「コミコン(Comic-Con)」が開催された際には、参加していたポケモンGOのファンの一人がSNSへの投稿で「ポケモンを探しながらバーをはしごしようと」呼びかけた。これを受けて、周辺のバーには大勢の人たちが集まった。多くの企業はこの一件で、ポケモンGOの価値を認識したのだろう。その後は街のさまざまな場所に、多くの企業がポケモントレーナーたちを呼び寄せている。
ゲームと運動
映画やテレビ番組から書籍、そして漫画まで、ゲーマーたちの典型的なイメージは「太り気味で青白く、日光を嫌い、ひどい食生活をしながら暮らしている」といったところだ。だが、ポケモンGO はリリースから一か月もしないうちに、そのイメージを大きく変えた。そして、あらゆる人たちを現実の世界へと誘い出した。
ポケモンGOで遊ぶには、長い距離を歩くことになる。それでも信じられないほどの人気を得ている。そして、この事実は多くの企業に、運動とゲームの関係性を再検討させることにつながっている。「Wii Fit」その他の体を動かしながら遊ぶゲームは人気を得たものの、それは限定的なものだった。ジャンプしたりダッシュしたり、ダンスをしたりするよりも、現実の世界を歩き回りながらポケモンを探すことの方が、今の風潮に合っているのだろう。
最後に
ブランド戦略の観点からいえば、ポケモンGOの流行が長続きするかどうかは、問題ではない。明らかなことは、ブランドがこうした機会を最大限に活用するためには、迅速に動けるように準備をしておくこと、文化的な変化にもつながる流れには、ためらわずに乗るべきだということだ。