それでもインポッシブル・バーガーには、野菜バーガーで味わったことのないものがあった。シェイクシャックのハンバーガーと同じように、パテの表面には加熱した脂の旨みがあった。「肉」は外側が硬く、内側はレア(鮮やかな赤色だった)でタルタルステーキよりも柔らかかった。足りないのは、加熱した本物の肉にある食感。肉のざらざらとした粒の食感だ。
食感が少し足りないことを除けば、味は肉にとても近かった。さらに説得力があったのは、肉汁がバンズに浸み込んでいたこと。豊かな肉汁は、本物以上に牛肉っぽい味がした。パンも調味料もなしで食べれば、外側の部分は本物の肉だと思うかもしれない。
モモフク・ニシでは現在、ランチとハッピーアワーのみ、インポッシブル・バーガーを提供している(なくなり次第終了)。上手いマーケティングだし、試験販売としてもいい。いずれ、もっと分厚いパテであの植物ベースの代用肉を試してみたいと思う。
インポッシブル・バーガーがハンバーガーとしての試験に合格したのは確実だ。みんなが無言で、あっという間に完食していた。それに匂いも素晴らしかった。