一つの島だけでも、訪れれば冒険を楽しむことができる。全ての島に行けば、きっと忘れられない旅にすることができるはずだ。
セント・トーマス島
カリブ海に向かうクルーズ船の最も多くが寄港するセント・トーマス島。大型客船が到着したときには、少し「商業的な」雰囲気も漂う。だが、自撮り棒を手にしたサンダル履きの人たちの波の合間にさえ、この島が“本物”であることを感じ取ることができる。そして、それに気付かないふりなどすることはできない。
フォーブス・トラベルガイドがこの島での滞在先としてお薦めするのは、ザ・リッツ・カールトン・セント・トーマス。たいていの場合、カリブ海の島にいることを実感させてくれるのは目にする節度を欠いた色使いや、耳に入る「おどけたような」音楽だ。だが、客室数180のこのホテルは、そうしたものとは無縁だ。その代わりに、感動的な海岸の景色やヤシの木に囲まれた散歩道が、私たちに語りかけてくれる。
ホテルを出たらUSVIの首都、シャーロット・アマリーの中心地に足を運んでみよう。混雑した狭い路地を抜けると、昼食にぴったりの豆とライスを添えた魚(マヒ)のグリルなどが人気の「グラディス・カフェ」がある。この周辺には特に、多数のレストランが集中している。
島のあらゆることについて、それぞれに関するちょっとしたことを何でも知っているドライバー、例えばキャンベル・レイに市内観光の案内を頼めば、屋根のないバン「オープン・ジトニー」でその日一日、パラダイス・ポイントやドレイクシートをはじめ、あなたが希望するどんな場所へでも連れていってくれる。
キャンベルがディナーに勧めるのは、マフォリー・ホテルのレストラン。山の斜面にあるこのホテルのレストランからの眺めは、まさに最高だ。地元の人たちのほとんどが、それに同意するだろう。シーフード・ジャンバラヤや有名なポットフィッシュ(使われる魚はハタやブリ、イサキなど季節によって異なる)も素晴らしい。