そのアマゾンは7月28日、投資家らの期待を裏切らない今年第2四半期の業績を発表。ジェフ・ベゾスCEO(52)の保有資産は今週、フォーブスの世界長者番付で第3位の米著名投資家、ウォーレン・バフェットを追い抜いたとみられている。
フォーブスが随時更新している番付の「リアルタイム・ウェルス・トラッカー」によると、ベゾスの資産は28日の時点で、653億ドル(約6兆8,140億円)と推計されている。一方のバフェットの保有資産は、およそ649億ドルだ。
好調を支えるインド事業
アマゾンが先ごろ実施した2度目の「プライムデー特選セール」の売上高は、28日に発表された同期の決算には影響を与えていない。だが、同社はその好調ぶりを大げさなほどに宣伝している。売上高など、具体的な数字はまだ公表されていないものの、世界全体での売上高は前年比60%増を記録したとみられている。
同社はこの他、インドでのアマゾンウェブサービス(AWS)事業にも乗り出しており、6月には同事業への30億ドル(約3,130億円)の追加投資を発表。さらに今週に入り、会員向けプログラム「プライム」を同市場でも展開する計画であることを明らかにしている。
ベゾスCEOは決算発表に伴い、事前に用意した声明でこれらについて、「アマゾンにとってここ数か月は、世界のどこでも忙しい期間だった。だが、特にインドでは忙しかった」と述べている。
予想を大幅に超えた第2四半期の業績
アマゾンの今年第2四半期(4~6月期)の純利益は8億5,700万ドル(約894億2,900万円)で、前年同期から約9,200万ドル増えた。1株利益は0.19ドル多い1.78ドル。アナリストらは1株利益を1.11ドル程度と予想していたが、これをはるかに上回る結果となった。
売上高も大幅に増加。31%増のおよそ304億ドルだった。今年第3四半期の売上高は、310億~335億ドルを予想している。
また、同社のAWS事業は同期も猛烈な勢いで成長を続けた。同事業部門の売上高は前年同期比58%増の28億6,000万ドル。アマゾンは通期の売上高を100億ドルと見込んでいたが、この調子が続けばそれも大きく上回ることになりそうだ。AWSの営業利益は、前期の3億500万ドルから7億1,800万ドルへと大幅に増加している。