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2016.08.02

起亜自動車、アップル・カープレイとアンドロイド・オート対応モデルを拡大

Denys Prykhodov / Shutterstock.com

韓国・起亜自動車にとって、顧客満足度を上げることは目標の一つだ。そしてこのたび、同社はそれを実現する方法を発見した。

同社は7月末から、テレマティクス(次世代情報提供サービス)の「UVO」を搭載した近年の一部モデルを対象に、ソフトウェアのアップデートを通してアップル・カープレイ(Apple CarPlay)およびアンドロイド・オート(Android Auto)を追加できるようにした。

アップル・カープレイとアンドロイド・オートは、同社のUVOシステムで最近になってサポートされるようになった機能で、5月に発売された2017年型スポーテージと2016年型オプティマ以降、現在市場に出ている大部分の新型モデルが対応している。車載プラットフォームではなく、スマートフォンに搭載されているアプリでエンターテイメントやナビゲーションを利用できるようにするものだ。

5月以前にこれらのモデルを購入したオーナーは、ソフトウェアのアップデートという形でこれらの統合アプリを使用できるようになる。これに加え同社は、互換性のあるUVOシステムを搭載している全モデルでの対応を開始。今年または昨年の未対応モデルや、2014年のモデルでも少なくともキア・ソウルは対象となる。

UVOソフトのアップデートは無料で、互換性のあるシステムが搭載されていれば、どのモデルでもアップデートが可能だ。唯一の問題点があるとすれば、アップデートをダウンロードするためにはUVOのウェブサイトに登録をしなければならないこと。だがそれによって、911(緊急通報)アシストや車両状態リポート、ジオフェンス機能などUVOのそのほかの機能も利用することができるようになる。

この無料アップデートにはマーケティングとしての価値もあるが、一番の動機は顧客のために優れた経験をつくりだすことだと、起亜自動車の接続・モビリティサービス部門の責任者ヘンリー・ブゼイは言う。

「顧客に良い印象や驚き、喜びを提供して、我が社に愛着を持ってもらいたい」

またアップル・カープレイとアンドロイド・オートに対応する二次的利益として、スマートフォンに気を取られるドライバーの注意散漫を減らせる可能性もある。

アップデートを通じてUVOシステムにそのほかの新機能を追加したり、システムを拡張したりすることについては、技術的には可能であるものの、その計画はないとブゼイは言う。しかし今回の措置で、購入者の後悔の念を軽減することができるかもしれない。

ソフトウェア・アップデートが可能なモデルは以下のとおり。

フォルテ(2017年モデル)
オプティマ(2015-16年モデル)
オプティマ・ハイブリッド(2015-16年モデル)
セドナ(2015-16年モデル)
ソウル(2014-16年モデル)
ソウルEV(2015-16年モデル)
ソレント(2016年モデル)
スポーテージ(2017年モデル)

編集=森 美歩

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