音楽業界の誰もが次のワン・ダイレクションを生み出そうと狙っているのは想像に難くない。世の中にはボーイバンドは数多くあるが、その多くは彼らほどの成功は得られない。一方で、一旦スポットライトが当たれば、信じられないような売れ方をする。
ワン・ダイレクションは2010年に結成され、これまでで最も成功した男性ポップグループの一つになった。リリースしたアルバム5枚はいずれも、世界の国々でヒットチャートのトップになり、世界の主要国のいくつかで年間ヒット曲にも選ばれた。シングルの多くは飛ぶように売れ、ミリオンセラーとなった。4つのツアーも大成功を収め、一夜で大金を稼いだ。
年収はテイラーに次いで2位、117億円
フォーブスが7月に発表した「世界で最も稼ぐセレブリティランキング」で、彼らはテイラー・スウィフトに次いで2位の座を獲得。その年間売上は1億1,000万ドル(約117億円)に達している。彼らの空白を埋めるボーイバンドはどこにいるのだろうか。
ボーイバンドは大金を生むが、ブレイクさせるのはとても難しい。一作か二作をヒットさせられれば幸運な方で、アメリカではイン・シンクとバックストリート・ボーイズ以降、世界的に成功したボーイバンドは10年以上出ていない。
スーパースターの欠如は男性グループだけの問題ではない。女性グループは何十年にもわたって、ヒット作を連発してきたのに、最近のヒットチャートでは、フィフス・ハーモニー以外のスターが見当たらない。
音楽産業におけるトレンドや好みは刻一刻と変化する。そして次にブレイクするボーイバンドがいつ現れるのかが気になるところだが、もしかしたらその日は、ワン・ディレクションの活動再開の時になるのかもしれない。彼らは休業時に復帰を約束しているのだから。