それに加え、教育系モバイルアプリの市場は急成長している。App AnnieによるとiOSにおける教育系アプリのダウンロード数は全体の約5%だが、2016年第2四半期には前年同期比13%伸びたという。また、単語カードは学習方法としてすでに広く浸透しており、そのアプリ版で人気を集めることは難しくないはずだとピエール・ニコラスは言う。
Tinycardsは退屈な言語学習にゲームの要素を盛り込んだ。「デュオリンゴのオリジナル版では、ポイントやコインを獲得したり、バーチャルなプレゼントを買ったりすることができます。ゲームに必要なものを購入したり、友人と競ったりするができるのです」
同様の戦略をTinycardsにも適用したという。プレスリリースによると「ゲームのように、ユーザーはレベルアップし、アニメーションを楽しみ、カードを友達とシェアします」とある。また、ユーザーに合わせたレッスンプランを作ることも可能だ。
さらにマシンラーニングの仕組みも導入されている。外国語を教える教師の間では形容詞と動詞のどちらを先に教えるべきか、意見が別れるがデュオリンゴでは各グループに対しABテストを実施し、どちらがより効率的かを分析している。
「各ユーザーが何を間違い、何を正答したか、回答に要した時間も把握しています」と担当者は語る。
デュオリンゴはベンチャーキャピタルからこれまで8,330万ドル(約88億円)の資金を調達しているが、まだ収益の計画は立てていないという。当面の目標は利用者を増やすことで、収益化はそれから考えるというアプローチで運営を続けているという。