金融大手のウェルズ・ファーゴとネット通販大手のアマゾンは21日、ウェルズ・ファーゴの学生ローンについて、共同で割引金利を提供していく計画を発表した。アマゾン・プライム・スチューデントの会員であれば、ウェルズ・ファーゴからの新規あるいは借り換えの学生ローンについて0.5%の金利割引が適用されるというものだ。
この金利割引は、ウェルズ・ファーゴへの月々の自動返済プログラムに加入すると適用される0.25%の金利割引に、さらに上乗せして適用することが可能。つまり学生は最大で0.75%の金利割引を受けられる可能性がある。
もちろん、この提携は純粋な博愛精神から生じたものではなく、両社がより多くの顧客を獲得するための戦略だ。
ウェルズ・ファーゴの個人融資部門トップのジョン・ラスムセンは、「アマゾンはアマゾン・スチューデント・プライム事業を拡大させたいと考えており、ウェルズ・ファーゴは学生ローン事業の顧客ニーズに応える革新的な方法を見出し、事業を拡大させたいと考えている」と話す。
学費のための融資を受ける際、金利の面で一番いいのは連邦政府系の学生ローンだ。こうした学生ローンは10年国債の利回りに連動している。5月の入札で下落したため、2016年7月1日~2017年7月1日の期間で学部生向けに提供された連邦学生ローンの金利は3.76%(前年度は4.29%)、大学院生なら5.31%(前年度5.84%)となっている。
では民間機関から、それもウェルズ・ファーゴから融資を受けることに決めた場合、アマゾンの金利割引が適用されるとどうなるのか。例を挙げてみよう。