だが、モバイル端末のセキュリティー対策やサイバー犯罪、プライバシー侵害が心配だというなら、買うべきiPhoneは「7」ではない。そんなあなたには「iPhone ES」──エドワード・スノーデン(ES)エディションが最適だ。
「ES」の製品名は筆者が付けた仮称だが、この端末は実際に開発されている。今月21日にマサチューセッツ工科大学(MIT)で開かれた「禁じられた研究」に関する会議で、米中央情報局(CIA)元職員のスノーデンは、ユーザーを政府の情報収集から守る改造版iPhoneの開発に間もなく着手することを明らかにした。
2013年に米政府が世界各国で実施していた大規模な情報収集プログラムの存在を暴露し、現在はロシアで亡命生活を送るスノーデンはこの日、テレビ電話で会議に参加。ハッカーのアンドリュー・フアンと共同で、フライトモード中に端末内の無線部品がデータ通信をしていないか監視するiPhoneを開発すると発表した。
スノーデンは、各国の政府がスマートフォンに侵入し追跡装置として利用する技術を保有していると主張している。米政府の内部文書を流出させた直後に香港メディアの取材に応じた際、通信を完全に遮断するために記者のスマートフォンを冷蔵庫の中に入れるよう指示した話は有名だ。