トップ20のうち、オンライン店舗しか持たないのはアマゾン、イーベイとエイソス(ASOS)のみ。だがこれらの小売企業の大部分は過去12か月でインストア販売の実験を行っており、このことは顧客エンゲージメント(顧客との結びつきの構築)においては引き続き、マルチチャネル戦略が重要であることを強調しているとDMAは指摘する。中でも注目すべきは、アップルが14位と、ジョン・ルイスやマークス&スペンサー、ネクスト(Next)、デベナムス(Debenhams)など従来のハイストリート(繁華街の大通りにある)ブランドよりも順位が下だったことだ。
DMAは顧客エンゲージメント研究の一環として実施したこの調査で、消費者1,000人に一番お気に入りの小売ブランドを尋ねた。回答者には候補リストは提示せず、自由回答形式で小売ブランドの名前を記入させた。
また調査によれば、ブランドに対する忠実度においては大部分の消費者が、3つのタイプのうち1つに当てはまった。40%はきわめて忠実、28%はまったく忠実ではなく、そのほかの消費者は状況によって忠実度は変わると回答した。加えて回答者の24%は現在ロイヤルティ・プログラム(商品購入によりインセンティブ提供を受ける)に参加しており、半数近く(46%)は参加していないが、いずれは参加したいと回答した。また回答者の77%が、商品購入後にロイヤルティ・プログラムに参加することに関心があると回答した。
DMAのレイチェル・アルディギエリは、次のように言っている。「全てのブランド、小売企業などにとって、顧客のロイヤルティ(忠実度)を確立する上で重要なのが信頼だ。ロイヤルティ・プログラムが従来の形から進化を遂げている理由の1つは、そこにある。これらのプログラムに対してより個人的なアプローチをとることで、各ブランドは顧客と双方向の対話を構築することができ、それが単にポイントを集めるだけではない真のロイヤルティにつながる」