優れたチームをつくる2つの主な要素として、ブラックが評価するのは“不屈の精神”と“強い結束力”。不屈の精神は、チームが逆境にどう対処し、絶えずパフォーマンスを向上させながら前進していけるかを評価する要素。そして結束力は、チームがいかに団結し、特に困難な時に優秀なチームとしてまとまることができるかを評価する要素だ。
数十年にわたる研究・評価の結論としてブラックは、優れたチームは適切な人材を採用し、チームにとどまることがいかに重要かを理解していると指摘する。彼の言葉にすると、強い意志と粘り強さを持ち、高い期待を掲げ、常に学んで改善を行っていく「テリア」を採用しているということだ。テリアは互いを高めあい、日々職場に情熱をもたらす。
優れたスポーツチームには、この不屈の精神がある。ヒューマネクスではこれまでに、何百ものプロチームや大学チームの評価を行っており、ブラックは最も士気の高いアスリートは「テリア」だと指摘する。テリアは過去の名誉の上にあぐらをかくことなく、次なるチャレンジを求め続ける。
「テリアは諦めない。彼らには不屈の精神がある。そして、満ち足りてのんびりすることがない。エレベーターよりも階段を選ぶタイプだ」とブラックは言う。
ペンシルベニア州立大学の女子バレーボールチームを7回NCAA(全米大学協議協会)の決勝に導いてきたラス・ローズ主任コーチは、典型的な「テリア精神」の持ち主だ。