テクノロジー

2016.07.21 19:00

iPhoneアプリ、売上でアンドロイドの2倍に 格差はさらに拡大中

Pieter Beens / Shutterstock.com

Pieter Beens / Shutterstock.com

売り上げの減速が伝えられるiPhoneだが、アプリの売り上げに関してはアンドロイドを圧倒する勝利を収めている。

アップアニーが発表した最新のデータによると、アップルが運営するアップストアはグーグルプレイの2倍の売り上げを生み出している。アプリのダウンロード数では、アップルはアンドロイドの半分に過ぎないにも関わらず、この結果になっている。

そして、売り上げの差はさらに開きつつある。2016年の第1四半期と第2四半期のデータを比較すると、アプリのダウンロード数の差に変化は無いが、売上の面ではアップルがさらに10%の差を広げている。

この背景には様々な理由が考えられるが、まず挙げられるのが端末の購買層の違いだろう。アップルの端末が400ドルから700ドルで売られるのに対し、アンドロイドでは100ドルから200ドルの端末が人気だ。地域的にはアンドロイドは新興国が中心で、クレジットカード普及率の高い欧州や北米が中心のアップルとは大きく異なる。

アンドロイドのユーザーらはアップルより多くのアプリをダウンロードするが、課金に進む率は非常に低い。さらに、問題となるのが端末のスペックの違いや、異なったOSが世界中に点在していることだ。セールスフォースのような企業は、アンドロイド端末に関しては最新のネクサスとサムスン製のデバイスのみに対応するといった状況も発生している。

アプリ開発者側から見ればアンドロイドはアップルに比べて貧弱なプラットフォームであり、多くの開発者はiOS側に向かう。その流れがアンドロイドのアプリをさらに貧弱にさせるという悪循環が続いている。

今年第3四半期には次期バージョンのAndroid Nが登場するが、この状況に変化は見られそうにない。アプリ開発者が収益性の高いプラットフォームに流れるのは自然な成り行きだ。アップストアの優位性はこのままの状況が続きそうだ。

編集=上田裕資

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