米国「オトナの玩具」市場 1兆6,000億円産業の躍進ぶり

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「セックス・アンド・ザ・シティ」が業界を変えた

コルビン:ここ数年でいくつかの転換点がありました。米国ではレーガン政権の時代の後、主にビル・クリントン大統領の時代において、人々のセックスに対する姿勢が変わりました。1998年にアラバマ州で大人向け玩具の販売が違法となり、テキサス州では2008年まで厳しい規制にさらされるなど逆境はありましたが、ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」のヒットが状況を変えました。

1990年代後半に文化的規範が変わったことは業界にとって良いことでした。女性が自立して人生を自ら切り開くようになると、ベッドルームでもその傾向がみられるようになり、やがてメインストリームのメディアでもオトナの玩具が取り上げられるようになったのです。

最近この業界の成長に寄与したのが小説から映画まで作られた「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」です。ケーゲルボール(膣の筋肉を収縮させるグッズ)が売り切れるという、この小説が発売されるまでは起きなかった現象が起きたのです。映画が発表になるとさらに業界が注目され、メインストリームの小売業者がより一層興味を示すようになりました。

将来的には、人々が習慣的な性行為のメリットを理解するにつれ、性の健康に関する話題がメインストリームのメディアでも取り上げられる機会が増えるとみています。

編集=上田裕資

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