「敗者」の思考を捨てる
失敗することばかり考えていると、失敗する可能性は高くなる。勝つために戦った場合と、失敗を避けようとしながら戦った場合に結果に違いが出ることは、すでに過去の調査で示されている。
「また失敗するのは嫌だ」ではなく、「今度は必ず成功する」と思った方が、成功の可能性は高いのだ。
「勝者」の思考を持つ方法
自分の考え方に意識を向ければ、段階的に物の見方を変えていくことができる。生産的かつ前向きに考えることで、成功の機会は増やすことができるということだ。
学術誌「フロンティアズ・イン・サイコロジー(Frontiers in Psychology )」に掲載された調査結果によると、わずかな思考習慣の変化が、その人の全般的なパフォーマンスに大幅な違いをもたらすことが明らかになった。研究者らは、次の4つの心理的トリックが、最も効果的にパフォーマンスの改善を後押ししたとみている。
1. 結果について、自分に語りかける
前回より良い結果を出せると自分に言い聞かせる。「前回より高い点数を取れる」「契約締結に向け、皆を説得することができる」などと自分自身に向けて語りかけることで、より良い成果を上げることができる。
2. プロセスについて、自分に語りかける
より良い成果を上げるための行動に注意を向ける。あなたがすべきことを何か一つ特定し、それを実行できると自分自身に言い聞かせるのだ。「私はもっと説得力を持って話すことができる」「私はもっと迅速に対応することができる」などと自分自身に語りかけることで、実現の可能性が高まる。
3. 結果を想像する
あなたが望むより良い結果を想像するだけでは不十分だ。上司から昇進の決定を告げられる場面、聴衆があなたにスタンディング・オベーションを送る様子など、望む結果が得られた状況を想像してみる必要がある。