例えば東南アジア最大のマーケットであるインドネシアにはすでにGrabやGo-Jekなどの配車アプリが存在する。「LINEはインドネシアでマーケットシェアを伸ばしていますが、配車サービスではGrabやGo-Jekが選ばれる傾向があります」とグエンは言う。
調査会社IDCのシニアアナリストXiaohan Tayによると、東南アジアで3番目に大きい市場のベトナムや、マレーシア、シンガポールにもウーバーやGrabがすでに上陸している。マレーシアでも地元当局と既存のタクシー業界が配車アプリの成長を妨げているのが現状だ。
「LINEがメッセージサービスから配車サービスや音楽ストリーミングまでを提供するエコシステムを構築したとしても、市場への参入が遅れたことがシェア拡大の妨げとなります」とグエンは分析する。「LINEのメッセージサービスをアクティブに利用していないユーザーが、同社の他のサービスに慣れるのは難しいでしょう」