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2016.07.17 18:00

大麻もスマートに吸う、「電子大麻」デバイス150ドルで発売へ

CannaCloud by CannaKorps (Photo courtesy of CannaKorps)

エンジニアのマイケル・ブルク(Michael Bourque)は、大麻の摂取をもっとスマートに行なう方法を考えた。そして仲間とともに新たなデバイスを開発した。

ブルクが声をかけたのは、コーヒーメーカーのキューリグの元副社長、デイブ・マンリーと、テック系企業元幹部のジェームズ・ウィノカーだ。3人が目指したのはキューリグのコーヒーメーカーのように、1回分の大麻が入ったカプセルをセットし、蒸気を発生させるマシン。電子たばこならぬ“電子大麻”だ。

設立した「カンナコープ(CannaKorp)」には、キューリグの元幹部がさらに2人加わった。開発した大麻吸入用マシンは「カンナクラウド(CannaCloud)」と名付けられ、2016年末に大麻が合法のコロラド州のボルダ―で最初に発売される。

「ラスベガスで昨年行われた大麻関連製品の展示会では、多くの人々が関心を持ってくれました」とウィノカーCEOは言う。同社はマサチューセッツ州ストーンハムに本社を置いており、従業員数は現在8人だ。

リサイクル可能な「大麻カプセル」を考案

カンナクラウドは約150ドルで販売予定。大麻生産者向けに大麻をカプセルに封入できる「カンナマティック(CannaMatic)」も販売する。「審査とトレーニングを受けた生産者は大麻カプセルを作って地元で販売することになる」とジェームズは言う。

「プリンターとインクの関係のように、カンナクラウドを購入した人はカプセルを継続的に使うため、継続的な売上が見込めます」とウィノカーは説明する。「しかも、カプセルはリサイクル可能なので、コーヒーの先を行っています」と語る。

大麻は州をまたいで販売することができないため、各州の大麻生産者らは地元向けに販売する必要がある。まず多くの州で生産者を増やすことで、消費者らのアクセスを容易にし、ブランドの認知度を上げていく。カンナコープ自身はマシンを売るだけで、大麻を販売するわけではないため、大麻の販売に関する煩雑な法的手続きを踏む必要がない。

同社は大麻の生産・加工・販売を手掛けるシフトカンナビス(Shift Cannabis)と提携し、カンナクラウドの販売網を徐々に広げていく予定だ。まずはコロラド州で販売網を広げたのち、同じく大麻が合法化されているワシントン州でもシアトルを皮切りに始動。その後、東海岸に進出するという。

5年以内の売り上げ目標は売上4億ドル(約438億円)で、その大部分はカプセル生産者から上がってくると見込んでいる。これまで同社はエンジェル投資家から160万ドル(約1億7,500万円)を調達し、目標調達額100万ドルを大きく上回った。

「大麻の医療利用に関する研究規制が緩和されれば、医師が処方する麻薬の種類も多様化するでしょう。そうなれば様々な種類のカプセルも生産できるはずです」

編集=上田裕資

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