資産を失いプーチンに怒られた富豪は誰?[富豪のトリビア45 -Part7]

オレグ・デリパスカ(左)とプーチン大統領(右)photo by Sasha Mordovets / gettyimages


Q 非業の死を遂げた富豪は誰か?

大正末期から昭和初期にかけて、政治家や富豪が襲われる事件が相次いだ。

例えば東京大学の安田講堂や日比谷公会堂などを匿名で寄付したことでも知られる安田財閥の祖・安田善次郎は、1921年に国粋主義者に刺殺されている。32年の血盟団事件では、三井財閥の経営者・団琢磨と、日銀総裁や大蔵大臣を歴任した井上準之助が射殺された。

首相を経験した高橋是清や斎藤実らが暗殺された36年の二・二六事件でも、財閥の当主を狙う計画があった。事件発生直後、三井物産と三菱商事が海外の支店に一斉に電報を打ったといわれており、興味深い逸話が残っている。創業家を重んじる三菱商事は〈岩崎家安泰ナリ〉、資本の保全を第一に考えて利益を追求する三井物産は〈株ガ下ガル〉。緊急時の対応にお家柄が反映されているのが面白い。(菊地浩之)

編集 = Forbes JAPAN 編集部

この記事は 「Forbes JAPAN No.24 2016年7月号(2016/05/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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