さらに、同団体のCEOはフォーブスの取材に対し、「リーダーになる女性たちが増えれば、それを目指す少女たちも増える」「(バービー)人形の中にそうした自分たちを見出してほしい」と語った。だが、バービーが生物学的に有り得ない体格であることを考えれば、それは不可能なことだろう。
マテルは長身や小柄、大柄な体格など、従来とは異なる体形のバービーも販売している。だが、「大統領」セットにはそのオプションは用意されていない。これについてCEOは、髪や肌、目の色は複数あり、少女たちはそれらの人形から自由主義社会のリーダーとしての自分自身を想像できると主張している。
米国では、政治の世界で活躍する女性リーダーの数は少ない。連邦議会の上下両院はいずれも、女性議員の割合が約20%にとどまっている。
「バービー」ブランドが直面する苦境
市場調査会社ユーロモニターによると、休暇シーズン中のバービー人形の売上高は今年、4年ぶりに増加に転じた。だが、2010年に16億ドル(1,690億円)だった小売売上高は、2010年には14億ドル(1,480億円)に減少。市場シェアも同じ期間に、22.4%から15.6%へと大幅に縮小した。マテルが扱う人形とアクセサー全体でみても、市場シェアは同期間中、38.4%から37.7%へと縮小している。