バブル続くEDM業界、建造費3億円の超豪華ステージも

キネティック・フィールド(Photo by Steven Lawton/Getty Images)


だが、同社のビジネスモデルはまだ完ぺきとは言えない。集客力の低さを理由にダラス、シカゴ、そしてプエルトリコでのイベントをやめたほか、今年予定されたEDCの日本初上陸も組織やパートナーシップの問題から2017年に延期されている。

数十万ドル級の出演料を取るアーティストがEDCへの出演を断るケースも出てきた。EDCは有名アーティストが参加しなくてもチケットが売れるようになり、出演料の交渉ができるようになったのだ。資料によると2015年のEDCでは出演料が50万ドル(約5,030万円)を超えたアーティストはいなかった。対して、世界最高峰の野外ロックフェスのコーチェラフェスのヘッドライナーの出演料は100万ドル(約1億円)を下らない。

デッドマウスとして知られるEDMプロデューサーのジョエル・ジマーマンは「EDCブランドは出演したどんなDJよりもでかい。出演すればEDM業界での地位が上がる」とツイートした。ロテラはEDCのさらなる成功への道のりを次のように描いている。

「演出の質を下げずに効率的な運営を実現することが必要です。ブラジルやメキシコ、ニューヨーク、オーランド、イギリスのフェスでは新たな演出を取り入れた一方、ステージの再利用でコストを削減しました。それと並行して開催地ごとのイベントの独自色を打ち出そうとしています」

編集=上田裕資

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