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2016.07.23

中国、インドが大躍進 アジア経済を支える富豪トップ100

VCG / Bloomberg / gettyimages


39位. ウダイ・コタック、インド、資産:63億ドル

インド人起業家として初めて、ビリオネアランキングに登場したのが、銀行家のウダイ・コタック。1985年に小さなノンバンクを立ち上げ、2003年に銀行免許を取得。インドで2番目に資産価値の大きなコタック・マヒンドラ銀行へと育て上げた。インドのムンバイの本店をはじめ、ロンドンやニューヨーク、ドバイ、シンガポールなどに600以上の支店を持っている。

45位. 蔡衍明(ツァイ・イン・ミン)、台湾、資産:60億ドル

台湾の富豪、蔡衍明は、父親から受け継いだ小さな食品会社を、大手菓子メーカー旺旺集団へと育てた。中国での米菓のヒットを足掛かりに、今日では世界最大の米菓子メーカーとなっている。2015年には香港市場に上場した。製菓業のほか、ホテルへの投資や、新聞「チャイナ・タイムズ」、テレビ局の「チャイナ・テレビジョン」などのメディアも保有している。

47位. 周群飛(チョウ・チュンフェイ)、香港、資産:59億ドル

周群飛は、女性起業家の中で最も高順位をマークした。中国の貧しい家庭に育った周は、レンズ工場で働いたのちに起業。携帯電話やタブレット端末で使われる部品メーカー、レンズ・テクノロジーの創業者だ。88%を保有する同社が2015年5月に深セン証券取引所に上場を果たし、資産を大きく増やした。同社はアップルやサムスンに商品を供給している。

54位. 郭台銘(テリー・グオ)、台湾、資産:56億ドル

シャープの買収で注目を集めた鴻海(ホンハイ)精密工業の創業者、郭台銘。1974年、郭台銘は「電化製品は、オフィスや家庭にとって欠かせないものになる」と考え、わずか7,500ドルで起業。「Foxconn」のブランド名で知られる同社は、現在100万人以上の従業員を抱える。一方で、近年は労働者の過重労働や、従業員の自殺が社会問題となっている。

54位. 三木谷浩史、日本、資産:56億ドル

楽天の三木谷は2015年3月、配車サービスの米リフトに3億ドルを出資して同社株の12%を取得。同6月にはリフトの役員に就任した。楽天は近年、アメリカの「Buy.com」や、イギリスの「Play.com」、SNSの「Pinterest」に出資。そのためかリフトへの出資も投資家の反応は鈍く、三木谷氏の総資産は48億ドル減り、本ランキングで最大の下げ幅となった。

62位. 劉永行(リュウ・ヨンシン)、中国、資産:51億ドル

劉永行は、1982年に3人の兄弟たちとウズラの飼育を始め、養鶏業に乗り出した。事業は軌道に乗り、80年代には中国最大のアグリビジネスへと発展した。90年代には上海に移り、東方希望集団を設立。アルミ製錬工場などにも進出して成功した。同社は山西省に3億1,000万ドルを投じて電子関連、アルミ、石炭などを生産する施設を建設している。

78位. 李沢楷(リチャード・リー)、香港、資産:46億ドル

香港の大富豪、李嘉誠には息子がおり、長男の李沢鉅が李嘉誠の後継となることが発表されている。一方、次男である李沢楷は、香港の通信会社PCCWを含むパシフィック・センチュリー・グループを経営。同社日本法人は東京・丸の内にパシフィックセンチュリープレイス丸の内を建設したほか、フォーシーズンズホテル丸の内東京のオーナーでもある。

97位. クォン・ヒョクビン、韓国、資産:37億ドル

韓国のゲームメーカー、スマイルゲートの創業者クォン・ヒョクビンは昨年、初めてビリオネアリストに登場した。それから1年で同氏の資産は35%増加している。2002年にスマイルゲートを設立、08年には中国のインターネット大手テンセントと提携し、開発したオンラインゲーム「クロスファイア」が莫大なヒットを記録。これが10億ドル近い利益を生んだ。

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編集 = Forbes JAPAN 編集部

この記事は 「Forbes JAPAN No.24 2016年7月号(2016/05/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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