また、継続的にクラスに通い続ける顧客が多いことについては、“ドアを解放”し、1回当たり35ドル(約3,580円)でのドロップ・イン(単発でのクラス参加)を認めていることが理由だという。また、375ドルの1か月間フリーパスも用意している。一方で、高価な器具などの購入を求めることはない。
提供するクラスは「全身運動」「腰・太もも・臀部集中」「ダンス(有酸素運動)」「トランポリン(有酸素運動)」の4種類で、オンラインでの予約受付を開始すると、1時間ほどで定員に達する盛況ぶりだ。
転機をくれたサンドラ・ブロック
有名人のクライアントについてデ・ラ・ルは、「人目に触れることを本当に避けたがる人たち。特にその点を尊重している」と話す。「彼らのうちの誰か一人と良い仕事ができれば、(私たちが彼らを)“誰にも売ったりしない”ことを分かってもらえる。そうすると、同じような立場の友人たちを紹介してくれる」「クチコミが全てだ」という。
BBSに大きな転機をもたらしたのは、初期のクライアントの一人、サンドラ・ブロックだった。デ・ラ・ルはブロックとの仕事を通じてビジネスに関するアイデアを得ただけではない。ブロックが映画「ゼロ・グラビティ」の撮影に向けて準備を行っていた2年の間、ロンドン滞在にも同行した(デ・ラ・ルのイニシャルを並べた「BBS」という名前を思いついたのもこのころだった)。
ブロックはある時、トレーニング後に「BBS」の文字が入った鮮やかな赤のタンクトップを身に付けたまま外に出た。「BBS」が一気に注目を集めるようになったきっかけは、その姿がパパラッチに撮影されたことだ。デ・ラ・ルはこれについて、「あの瞬間に永遠に感謝している」語った。
「映画の撮影に向けた彼女の体づくりを助けるために私が払った全ての努力に対する、彼女なりのお礼の仕方だったのだと思う」