スナップチャットは米ダラス銃撃事件をどう伝えたか

Five Police Officers Killed During Anti-Police Brutality March In Dallas photo by Spencer Platt / Getty Images


浮かびあがる「今後の課題」

スナップチャットに暴力シーンを含むコンテンツが挙がったのは今回が初めてではない。6月に49人が死亡したフロリダ州のナイトクラブでの銃乱射事件では、25歳の女性が命を落とす直前に撮影した動画を投稿した。この動画は本人の友人しか閲覧できない場所に投稿されたため、一般公開はされていない。

一般的なニュースに関するコンテンツをどのように共有するべきかという問題に直面しているSNSはスナップチャットだけではない。今回のデモの発端となった事件の1つでは、警官に打たれた男性が死にゆく様子を恋人がフェイスブック上で生中継し、動画は300万回以上も再生された。

人々が事件の速報や、暴力的な動画コンテンツをリアルタイムで投稿・閲覧するのにSNSを使う機会が増え、SNS側はコンテンツに関するポリシーを明確にし、コンテンツの規制や削除の基準をはっきりと説明することが求められるかもしれない。SNSを用いたライブ動画配信はまだ歴史が浅い。フェイスブックライブが広く公開されたのも2016年に入ってからだ。

ライブ動画の共有にはメリットとデメリットがある。6月にはテロ容疑者がフェイスブックライブで恐怖心を煽るような内容を配信し、ツイッターのライブ動画「ペリスコープ」では自殺やレイプの様子がライブ配信される事態も起きた。一方で7日の銃撃戦を受けてダラス警察はペリスコープで会見をライブ配信した。フェイスブックは周辺地域を対象に災害情報センター(安否確認をできる機能)を開設した。

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編集=上田裕資

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