ビジネス

2016.07.08 09:00

2016年版「台湾の富豪50人」、世界経済の減速で多くが資産縮小


台湾にとっての問題は、中国だけではない。例えば米アップルの成長鈍化も、複数のサプライヤーに打撃を与えた。iPhoneを受託生産する鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘(かく・たいめい)会長の資産は7億ドル減少。iPhoneのメタルケースを製造している可成科技(キャッチャー・テクノロジー)の洪水樹(英語名アレン・ホーン)会長の資産は、33%減って9億2,000万ドルとなった。

この一年間で、2015年の番付にランクインしていた富豪のうち二人が死去。また、その他9人がトップ50から姿を消した。例えば、中国本土からの客足の減少で打撃を受けたホテル経営大手、晶華国際酒店集団(フォルモサ・インターナショナル)の潘思亮(英語名スティーブン・パン)会長。国際的な輸送料金の下落で影響を受けた輸送会社、萬海航運(ワンハイ・ラインズ)の陳青治(チェン・ポーティン)会長などだ。

一方で、リスト入りした富豪のうち7人は資産を増やした。中でも一番の“勝ち組”は、自動車部品大手の敏実集団(ミンスグループ)の秦栄華(しん・えいか)会長だった。同社の株価はこの1年で約30%上昇している。

半導体装置メーカー漢民微測科技(エルメス・マイクロビジョン)の大口投資家、黄民奇(英語名アーチー・ファン)も、新たに番付入りを果たした。

なお、今回のランキングは6月24日時点の株価と為替レートに基づき作成した。

編集=木内涼子

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