急成長した国内メーカー
シャオミは2010年創業の以降、企業価値を一気に450億ドル(4兆5,440万円)にまで増大させた。インドやブラジル市場のほか、アジアの4か国への進出も果たしている。また、レノボ・グループは2014年、およそ29億ドルを投じてモトローラを買収。こうして中国のスマホ市場は2015年までに、上位10社のうち8社を国内ブランドが占めるようになった(2011年には4社にとどまっていた)。
中国の技術はようやく、品質の高さから長年にわたり、高額の出費にも値するとみられてきたサムスンや欧米各国のブランドとも競い合える水準に達した。国内企業が製品を多様化させ、新たなブランドやモデルを次々と発表していくようになればそれに従い、アップルにとっての中国国内での競争は、さらに厳しいものになっていくだろう。
中国市場の再編につながるような一大事が起きない限り、アップルは当面、同国に限らずアジア全域の市場において、こうした環境の中で事業を行っていくことになる。