ブレグジットが教えてくれること、仕事に生かせる4つの教訓

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学ぶべきこと

あなたが最も気に掛ける人たちにとって、最も重要なことは何かを理解しておく必要がある。戦いの場を選び、勝利する方法を考える際には、その最重要点に気持ちを集中させることだ。

常に全ての戦いに勝つことはできない。だが、最も重視する戦いに力を集中されれば、そこでは勝つことができる。

3. 指導力を発揮する用意を

米紙ニューヨーク・タイムズが指摘したとおり、ボリス・ジョンソンをはじめとする離脱派のリ―ダーたちは、走る車を追いかける犬のようなものだった。車に追い付いたらどうするか、何も考えていなかったのだ。

離脱の手続きを定めたEU基本条約(リスボン条約)50条に基づき、どのように交渉を進めるかについても、離脱後の貿易協定の交渉の仕方や移民政策、その他のことについても、全く何の計画もなかった。つまり、指導力を発揮する準備ができていなかったということだ。これが、ジョンソンが保守党の党首選に出馬しないことを決めた理由の一つだろう。

学ぶべきこと

「もし~だったら」と考えておこう。不測の事態、そして予想外の“前進”にも備え、対応策を用意しておく必要がある。

4. 議論はまず感情的に

そうは言っても、ジョンソンや離脱派は国民を説得する上で、優れた働きをした。彼らは一貫して、簡潔なメッセージを送り続け、有権者たちとの間に感情的なつながりを築いたのだ。

「移民が英国民から仕事を奪っている、その問題から国民を守る」「毎週3億5,000万ポンドを拠出金として吸い上げているEUの官僚たちから英国を守る」という離脱派の感情的な主張は、長期的な経済の安定を訴える政府の理性的な主張に勝つことができた。

学ぶべきこと

指導力を発揮する際には、まず感情的な問題を指摘し、それを支持する理性的な議論を展開しよう。

必要なのは、戦う場を選ぶこと、感情に注意を向けること、そして、他の人たちを率いる準備を整えることだ。

編集 = 木内涼子

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