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2016.07.06

米菓子メーカー「ホステス」が破綻からカムバック、今秋にも上場へ

Photo by Scott Olson/Getty Images

1919年創業の米菓子メーカー、「トゥインキ―ズ」で知られるホステスが6月5日、今秋にも上場する計画を発表した。

焼き菓子の「トゥインキ―ズ」や「ホーホーズ」で知られるホステスは2012年に米連邦破産法第11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請して経営破たん。ディーン・メトロポウロス率いる投資会社とアポロ・グローバル・マネジメントが4億1,000万ドルで買収し、経営再建を果たしていた。

ホステスの今年5月末までの12か月間の売上高は6億5000万ドル、企業価値は23億ドル(約2,320億円)に達している。

ホステスは上場と資金調達の実現により、長期的な成長計画を推進するための足場を固めることができるとしている。その後さらに、イノベーションと買収を進めていく方針だ。

上場に向け、ホステスは特別買収目的会社であるゴアズ・ホールディングスへの株式売却により3億7,500万ドルを調達。また、その親会社であるゴアズ・グループのアレック・ゴアズCEOやメトロポウロスその他の投資家が、3億5,000万ドルの出資を約束している。

メトロポウロスとアポロは上場後も、合わせてホステス株の42%を保持することになる。ディーン・メトロポウロス執行会長とウィリアム・トーラーCEOはいずれも、上場後も現在の職にとどまる。

上場の申請は、ホステスにとっては新たな“カムバック・ストーリー”となる。4年前に経営破たんした当時は約10億6,000万ドルの損失を計上していたほか、年金費用の増大や労組によるストに苦しんでいた。

一方、アポロと組んでホステスの救済に名乗りを挙げたメトロポウロスは、スプレーオイルの「PAM」や「パブスト・ブルーリボン・ビール」などの再生を手掛けたことでも知られている。

編集=木内涼子

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