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2016.07.07 08:00

高いものは10万円超、高級クーラーボックスの「イエティ」がIPO申請

Harry Powell / Shutterstock.com

Harry Powell / Shutterstock.com

高級クーラーボックス「イエティクーラー」のメーカーであるイエティホールディングが7月1日、新規株式公開のための申請書類を米証券取引委員会(SEC)に提出した。

イエティクーラーの価格帯は249ドル(約2万5,000)から高いものは1,200ドル(約12万2,000円)まで。よほど暑い地域に住んでいるのでなければかなりの値段に思えるが、同クーラーに対する信頼の厚さもそこに反映されている。イエティクーラーを使えば、気温35℃という暑さの中でも何時間も冷温を維持することができるという。同社はほかに、タンブラーなどのドリンクウェア製品を1つ30ドルから40ドルで販売している。

同社の売上高は、2013年の8,990万ドル(約91.6億円)から2015年には4億6,890万ドル(約477億円)へと爆発的に増加し、年平均成長率(CAGR)は128%を達成。SECへの提出書類によれば、営業利益は2013年の1,520万ドル(約15.5億円)から1億2,790万ドル(約130.3億円)に増加し、CAGRは190%となる。

2016年第1四半期(1~3月期)、同社のクーラーの純売上高は89%、ドリンクウェアの売上高は704%の増加を記録。あまりの需要の高さに、一部のドリンクウェア製品は供給が追いつかなくなった。

こうした問題に対処するため、イエティではサプライチェーンマネジメントのプロセスを組み直し、新たな企業資源管(ERP)システムを導入している。同社の製品は現在、ディックススポーティンググッズ(Dick’s Sporting Goods)やカベラス(Cabela’s)などの店舗で販売されており、ディスカウント店や量販店では展開していない。

テキサス州オースティンに本社を置くイエティは2006年、ロイ・サイダースとライアン・サイダースの兄弟が立ち上げた。アウトドア好きの2人は従来のクーラーボックスの出来の悪さに不満を抱いており、自分たちでより良い製品をつくろうと決めたのだ。
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編集=森 美歩

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