これはオムニチャネル・パーソナライゼーションサービスの大手企業リッチレリバンス(RichRelevance)の新たな調査で判明したものだ。
リッチレリバンスでは米国と欧州の2,000以上の企業を対象に、テクノロジーが店舗における消費者の買い物体験にどのような影響を及ぼし得るのかを検証。買い物客が何を「クール」と考え、何を「気味が悪い」と考えるのかの違いに焦点を当てて調査を実施した。
調査結果によると、消費者は、買い物をする際の自分の意思決定をより良いものにしてくれるテクノロジーは好意的に受け止めている。たとえば指紋認証(登録した指紋をスキャンする)による決済や、バーチャル試着ができるスマートミラーなどのテクノロジーだ。
英国の買い物客は、新しいものを進んで取り入れる姿勢が見られる一方で、店内に入ったらスタッフに自分を特定される顔認識ソフトのような侵略的なテクノロジーには違和感を抱いている。
リッチレリバンスのバイスプレジデント、マシュー・ショアードはこう指摘する。「小売各社のインストアテクノロジーの導入は、“クール”と“気味が悪い”の紙一重のところにある。英国の消費者は、意思決定の手助けとなるようなシームレスで個人に特化したものを求めている。だがそれが“いきすぎ”だと受け止められる場合もある。より侵略的なテクノロジーは気味悪がられ、購買行動に逆効果をもたらす可能性がある」
指紋認証で決済するテクノロジーが好意的に受け止められているのと同様に、消費者のほぼ半数(47.5%)は、指紋認証で買ったものが自宅に配送されるテクノロジーもあれば歓迎するとしている。