ブレグジットが決定した直後、韓国のLGとサムスンがそれぞれメディアに対して懸念を表明した。LGの広報がコリア・タイムズに語ったところによると「投資の流入の減少」を懸念しているという。サムスンは成り行きを注意深く見守り、ビジネスへの影響を評価するとした。
OnePlusは英国で販売価格を値上げ
中国のスマホメーカー、OnePlusは高評価なフラッグシップモデル「OnePlus 3」をリリースしたばかりだが欧州のマーケティング担当、デビッド・サンマーティン(David Sanmartin )はイギリスでの販売価格を上げる見込みを示した。
「為替変動は消費者のせいでも我々のせいでもありません。しかし、損失が出る金額で売れば、今後新モデルを発表できなくなってしまいます」とブログで説明した。値上げは突然行なわずに事前に発表するという。
中国では2,499元(約3万8,600円)で売られているOnePlus 3は、イギリスでは309ポンド(約4万2,400円)で、香港での3,098香港ドル(約4万1,000円)やアメリカでの399ドル(約4万1,000円)よりもわずかに高い。
ポンドや株価が不安定になっており、同社が値上げを行っても責めることはできない。スマホの利益率はすでに極めて低く、小規模な企業は値上げに踏み切るしかないのだ。
他のスマホメーカーも値上げする可能性はある。RBCキャピタル・マーケッツのアナリストAmit Daryananiは、ブレグジットの余波によりテック系企業は「為替において著しい逆風」を受けると、金融関連ニュースサイトのインベストペディアに語った。
ポンドやユーロの価値が下がりアメリカドルや中国元の価値が上がることは、アメリカや中国の企業にとって良いことに思えるが実は違う。大手テック系企業はグローバルにビジネスを展開しているからだ。アップルは第2四半期に為替変動によって売上が20億ドル(約2,057億円)以上減少した。USAトゥデイによると、ブレグジット後にアップルの株価は3%下がった。アップルさえ影響を受けているのだから、どんな企業でも影響を免れないだろう。
もしあなたがイギリスやヨーロッパに住んでいてスマホを新調したいと思っているのなら、値上げ前の今、買った方がよさそうだ。