ベッドで横向きに寝ながら(ここが重要。横向きに寝ると片方の目は枕に埋もれ、もう片方の目だけでスマホを見ることになる)スマホを見ると、どうなるのか。研究報告の著者らは、次のような仮説を立てている。「スマホを見ていた方の目は光に慣れ、枕で隠れている方の目は暗闇に慣れる。その後(スマホを手放すと)、スマホを見ていた目は暗闇に慣れるまでに数分の時間がかかり、一時的に失明のような状態が生じる」
言い換えると、スマホの画面を片目だけで見ていると、その目の光感受性色素が「白く」なってしまい、もう片方の目よりも通常の光に対する感受性が一時的に弱くなる。明るい陽射しの中から屋内に入った時に、目が屋内の暗さに慣れるまでの数分、見えないような感じになるのと同じことが、片方の目だけを光にさらした時にも起こるのだ。だがこれは一時的に「失明」したように感じるだけで、実際には違う。そしてスマホが私たちに及ぼす影響は、これ以外にもあることが分かっている。