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2016.07.02

大麻草からつくられた薬が小児の難治性てんかんに有効との研究報告

Melle V / Shutterstock


今後まだいくつかの段階を踏む必要があるが、GWでは2017年前半に、レノックス・ガストー症候群とドラベ症候群の両方の治療薬として米食品医薬品局(FDA)に承認申請を行う予定だ。

今回の発表を受けて、GWファーマシューティカルズの株価は92ドル(約9,420円)に上昇したが、株価の伸び率はわずか10%だった。投資家たちの大きな疑問は、エピディオレックスの市場が具体的にどれだけ大きいのかということだ。投資銀行リーリンク(Leerink)のアナリストたちは、2022年にはGWの年間売上高が12億ドル(約1,228億円)に達しているだろうという強気の予想を基に、GW株は“バイ(買い)”だとしている。一方、投資会社ジャニー・モンゴメリー・スコットのアナリストたちは27日朝、GW株を売却するという間の悪いリポートを発表。同社のアナリストたちは、2022年のGWの年間売上高をわずか3億7,500万ドル(約384億円)と予想しているという。

またGWの本社があるイギリスは国民投票でEU(欧州連合)離脱が決定し、これを受けて24日の金融市場に衝撃が広がったが、同社のジャスティン・ゴーバーCEOは、完成品の医薬品を輸出する上で重大な影響はないとの見方を示した。

GWが重大な影響を及ぼし得るのは、医療目的の大麻使用に関する議論だろう。CBDは確かに、てんかんを持つ一部の子どもを助けることができる。問題はそれを国内で生産すべきなのかや、市場をもっと高額な医薬品に譲る(割く)べきかということだ。現在、別の製薬会社インシス・セラピューティクス(Insys Therapeutics)が完全な人工合成によるCBDの開発を進めている。

編集=森 美歩

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