ビジネス

2016.07.05

神戸から世界へ飛び出すスタートアップを! アクセラレーター・プログラムが始動

500 Startupsパートナーのザファー・ユニス氏(右)と神戸市 新産業創造担当課長の多名部重則氏(左)


また地域ごとに発展した分野があるものです。たとえば、アフリカはモバイル・ファイナンスを加速させた最初の大陸です。アフリカでは国内でお金を扱うのが難しいという困難がありました。その問題を解決しようとした結果、モバイル・ファイナンスが発展し、モバイル・ファイナンスではアフリカは世界のリーダーとなっています。

日本は独自の強みをたくさん持っています。ロボティクスは世界でもダントツ一位ですし、神戸のバイオメディカル研究なども世界規模でリーダーのステージにあります。強みにフォーカスし、強みを使って世界規模での問題を解決しようとすれば、世界をリードする企業になれます。

谷本:神戸はシリコンバレーになれますか。

多名部:街を元気にしていく仕組みとして、先輩起業家が後輩起業家をサポートするような、シリコンバレー型のエコシステムを目指しています。神戸は人口150万人、経済圏で250万人のまちです。私の仮説ですが、エコシステムが成立するには大企業、金融機関、大学、市民の巻き込みが必要ですが、ファクターとしてはぎりぎり揃っています。スタートアップ支援は一過性のものでなく、中長期に徹底的にやっていきたいと考えています。

谷本:最後にスタートアップをしたいと思っている人にアドバイスをお願いします。

ユニス:より多く学べば、より考えを発展することができ、事業もうまくいくでしょう。現地市場、国際市場、シリコンバレーなどから学ぶことをお勧めします。たとえばテクノロジーの会社を作ろうとしているのであれば、アメリカやヨーロッパの同じようなスタートアップ企業の人たちとつながり、その産業についての知識をできるかぎり得たらいいでしょう。

神戸のプログラムでの私たちの試みは、持っている知識を起業家に与えることです。シリコンバレーのメンターや専門家達が、成功への秘訣をお伝えする予定です。

構成=星野陽子 写真=藤井さおり

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