グーグルは昨年からエクペディションの先行公開を実施し、既に世界で100万人以上の生徒がバーチャル遠足を体験した。利用にあたり必要なのはスマホ(現在はアンドロイドのみ)のみ。ダンボール製VRヘッドセットの「カードボード(Cardboard)」や、仮想旅行アプリ「Expeditions」を用い没入型の3D体験ができる。
遠足の目的地は世界200か所以上で、今後増える予定だ。ベストバイはこのキットとタブレットをセットにした商品を販売している。教科書出版社のホートン・ミフリン・ハーコート(Houghton Mifflin Harcourt)も、エクスペディション向けのアプリを開発している。
ホートン社の担当者は「この製品により、仮想現実を用いた授業が出来るようになりました。数年前は夢だった体験を生徒らに提供できます。グーグルと協力することによって教育は新たな局面を迎えます。技術を最大限に活用するには教師の協力も欠かせません」と語った。
グーグルはエクペディションの発表と同時に、いくつかの教育関連ツールを発表した。教師のPCの画面をホワイトボードや生徒のPCに表示できる「Cast」。また、「Google Forms」の学習向けツールを強化し、教師が手軽にクイズを作成できる機能も追加した。
さらに、学校向けのChromebookにはバーチャルなホワイトボードの「Explain Everything」、音楽制作アプリ「Sountrap」、動画編集ツール「WeVideo」が追加された。これにより、生徒らは本格的なマルチメディアを活用したプレゼンが可能になる。これらの3アプリはChromebookと同時に購入すると割引価格になる。
教育分野へのグーグルの進出はさらに加速していきそうだ。