一方、補償の詳細が明らかになり始めたことで、スキャンダルの発覚以来30%以上下落した同社の株価は上昇に転じている。
VW車オーナーへの補償
VWのディーゼル車のオーナーはまず、VWCourtSettlement.com で、所有者に認められている選択肢を確認する必要がある。大半のモデルは今年9月から、買い戻しが開始される予定だ。
買い戻し価格は、全米自動車ディーラー協会(NADA)が決定する。不正問題が発覚する以前の該当モデルの下取り価格が基本で、車両状態が最も良好な場合に適用されるレートを適用。さらに、オプション装備や走行距離を加味して最終的に決定される。そのほか、所有者には補償金として最大1万ドルが支払われる。
ただし、所有するVW車を維持したいと希望する人は、少なくとも2017年末までは補償を待つことになるだろう。不正な排ガス処理装置への対応策について、VWがいまだ米環境保護局(EPA)やからカリフォルニア州大気資源局から承認を得ていないためだ。
今回示された和解案は実際のところ、現在使用されているVW車を補償金と引き換えに回収。街中から一掃して、別の新しい車を買ってもらうことを目指した内容なのだ。