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サーキット・イベント前夜の恒例ともいえるのが、この地のアイコン的存在であるグッドウッド・ハウスでマーチ卿が主催するディナー・パーティである。もちろん、参加できるのは招待者のみに限られるのだが、夜の帳が降りると共に正装に身を包んだ紳士たちが、美しいドレスに身を包んだ淑女を伴って、続々と集まってくる。英国では、自らの資産を投じてレーシングカーを走らせる人々を“ジェントルマンズ・ドライバー”と呼ぶのだが、明日はライバル同士であっても、今夜はまだ一人のジェントルマンとして、この場に集った人々と楽しいひとときを共有する。シャンパンを片手に“明日の敵”同士が打ち解けて会話していると、歓談を遮って司会がブラックタイに身を包んだ一人の紳士を紹介した。


ガラディナーには、特別に招かれたアトミックスメディアCFO石原紀彦が参列。イベント前日であるこの日は、歴代のメルセデス・ベンツSLによるパレードも開催。グッドウッドの雰囲気ある田舎町を、クラシックカーのステアリングを握り運転する、特別な時間。ゲストをもてなすIWCのCEO、カーン氏自身もこのイベントを大いに楽しんでいた。

IWCを率いるCEOのジョージ・カーン氏だ。彼が同社のトップに就任して以来、長年の伝統と技術力を礎に現代的な要素を加えて、ラインナップの再構築をはかった人物である。元々のIWCのアセットであった機構の魅力に、素材開発のパイオニアとして名を知られる同社ならではの意匠を加えた、モダーンなスタイリングを組み合わせたカーン氏の手腕によって、IWCのブランド価値が高められた結果、現在のようなグローバルで高い評価を得たブランドへと成長したといっても過言ではない。

伝統的な様式のマナーハウスの前には、サイドにIWCのロゴが配されたシルバーのクラシックカーが佇んでいる。50年代の名車、メルセデス・ベンツ「SLカブリオレ」だ。この原型となった「300SL」は、“ガルウィング”の別名を持つ通り、かもめが羽を広げたときのように左右のドアが跳ね上がる。奇をてらったわけではなく、レーシングカーに必要なボディ剛性を確保するために考えぬかれた設計ゆえのスタイリング。当時のレースシーンを席巻した生粋のレーシングカーだ。そのカブリオレ版は、海を渡ったアメリカでハリウッドスターたちに愛された。欧州生まれの精密な機械が大西洋の向こうにあるアメリカで愛されるというストーリーは、北米大陸への輸出を意識して“International Watch Company”という社名を選んだというIWCの創設の物語とも呼応する。

このような伝統を重んじた催しを前夜に開催することも含めて、英国におけるクラシックカー・レースはまさにジェントルマンたちの集まりなのである。


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text by Yumi Kawabata

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