今回のランキングでは、スウェ―デンとフィンランド、ノルウェー、デンマークと、いずれもスカンジナビアの国がトップ10に入った。
1位のスウェーデンは、昨年から2つランクを上げた。「効率的に機能する政府」の項目で最高スコアを獲得したほか、「環境の良さ」「経済発展の度合い」の項目でも2位の評価だった。また、外国人に対する態度や安全性でも高い評価を受けた。
一方、昨年首位のカナダは2位。南北アメリカ地域で唯一、上位10か国に入った。「平和」「汚職が比較的少ない」の項目で高スコアを収めている。次いで3位のスイスは、上位の常連国。昨年は4位、2014年はトップだった。
内外の評価に「ズレ」がある国も
調査対象の70か国・地域の一部には、自国民とその他各国の人たちによる評価の間にずれが目立った。
“自己像”と世界的にみた“現実”との食い違いが最も大きかったのはロシア。獲得スコアは39.82で、全体としての評価は65位だった。一方、ロシア人による評価だけをみると、同国のスコアは80.8で、トップのスウェーデンが獲得した78.34さえ上回った。
中国も同様に、国外からの評価と自国の見方に大きな差があった。そのほか、インドは獲得スコアが50.3で44位だったものの、国内での評価は81.6。ロシア以上に、自らに対する肯定的なイメージを持っていることが分かった。
ランキングの作成にあたり、RIは先進8か国の4万8,000人を対象にオンライン調査を実施。独自に開発した「The RepTrak(レプトラック)」に基づき、16項目の質問についてスコアで回答を得た。主な質問項目は、「訪問先として安全か」「外国からの移住者を歓迎し、友好的に対応するか」「先進的な社会経済政策を取り入れているか」「政府は効率的に機能しているか」など。