1.ナショナルジオグラフィック
インスタグラムにうってつけの企業がナショナルジオグラフィックだ。創業は1800年代という長い歴史を誇る同社は、近年デジタル化を推進。世界中のコントリビューターに画像を投稿させ、フォロワー数は5,300万人に上り、増加し続けている。
2.グランド・セントラル駅
ニューヨークのグランド・セントラル駅は世界有数のターミナルであり、地元ニューヨークのみならず世界中から毎日数百万人の旅行者が訪れる。その旅行者たちに駅での写真や動画を投稿してもらうべく、いくつかのハッシュタグを作った。フォロワー数は7万人だが、鉄道の駅の単独アカウントとしては群を抜く数字だ。
3.サタデー・ナイト・ライブ
米国NBCの人気バラエティー番組はユーザーのエンゲージメントを高め、視聴率を上げる戦略をインスタグラムでとっている。貴重な瞬間をとらえた写真や番組の舞台裏を見られる画像を提供し、「この番組では常に何かが起きている」という感覚をフォロワーたちに与えている。
4.GoPro
「世界一多目的なカメラ」を標榜するGoProは、エクストリームスポーツから旅行まで、様々な場面でユーザーが同社の製品を用い、写真や動画を投稿することを促している。同社のアカウントにアクセスすれば、製品を使って撮影された世界中の画像が見られる。
5.エイソス(ASOS)
イギリスのファッションブランドであるエイソスは、主力製品の写真を大量に投稿しており、フォロワー数は900万人以上を誇る。同社のスタイリストには“@asos_”で始まるアカウントが与えられ、ファッションに関するものであれば何でも投稿することが許されている。各スタイリストがインフルエンサーとなり、認知度を広げている。
6.フェデックス(FedEx)
「フェデックス・イン・ザ・ワイルド(様々な場所でのフェデックス)」というテーマを掲げてユニークな戦略を展開している。フェデックスの飛行機が飛んでいる様子や、思いもよらない場所にあるフェデックスのトラックなど、フェデックスを見つけたら撮影してもらうようユーザーに促している。投稿された画像は担当者がキュレーションを行ない、厳選された画像のみがインスタグラムにアップされる。
7.エアビーアンドビー
コントリビューターを起用して、音楽フェスの写真や旅行者の興味を引きそうな穴場スポットの写真を投稿している。写真のクオリティーも高いが、評価できるのがエンゲージメント率を上げる取り組みだ。動画投稿キャンペーンを打ち出し、優秀者には割引クーポンも与えている。
秀逸なブランド戦略とは、ユーザーを直接巻き込み、ブランドのロイヤリティを高めていく。これらを実現し、コンテンツを定期的に投稿すれば、上記の企業のようにエンゲージメント率の高いフォロワーを獲得できるはずだ。まずは顧客のニーズに優先順位を付け、競合他社を研究し、ニッチなエリアを開拓していく試みが有効かもしれない。