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2016.06.25 15:00

米国デビューで注目の日本製スマホ「FREETEL」 99ドル端末で切込み開始

Anchiy / Shutterstock

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SIMフリースマホ市場で、日本の高い技術力と優れたビジネスモデルを組み合わせて世界で勝負しようとしているブランドがある。その名は「フリーテル(FREETEL)」だ。

フリーテルを展開するプラスワン・マーケティングは2012年の創業。2013年に初号機をリリースした。現在のユーザー数は350万人で、日本のSIMフリースマホ市場で30%のシェアを持つ業界のリーダーだ。

今月初旬、フリーテルは北米市場への進出を果たした。投入した端末は6型ディスプレイを備えたフラッグシップモデル「Kiwami」(極)と、4.5型ディスプレイを備えた低価格モデル「Priori 3」の2機種だ。フリーテルは日本品質を強調したデザインと圧倒的な低価格で勝負を挑む。

Kiwamiは6インチWQHDディスプレイや2100万画素のリアカメラ、指紋認証センサー、2GHzのオクタコアCPUなど、2016年のフラッグシップモデルと呼ぶにふさわしい高いスペックを備えながら、価格は399ドルと手頃だ。下位モデルのPrioriの価格は99ドルとさらに安くなっている。

端末販売での利益は追わない?

しかし、Android市場は価格競争が激しく、サムスンを除く大半のメーカーが端末を売るほど赤字が増える状況に陥っている。そうした中、低価格戦略で後発参入するフリーテルに勝算はあるのだろうか。

「端末で利益を上げることの難しさはよく理解している。我々は10年から15年の長期的な視点で戦略を立てている」とフリーテルで海外事業を統括するイアン・チャップマンバンクスは話す。チャップマンバンクスは仲間たちとフリーテルを立ち上げる以前、デル、モトローラ、マイクロソフトのアジア拠点で責任者を務めた経歴を持つ。

フリーテルの戦略は、端末の販売で儲けるという考えを捨て、ブランド認知度の向上と端末の普及を図った上で、ソフトウェアコンテンツやアプリ、外部サービスとの提携によって収益化を目指すというものだ。チャップマンバンクスによると、フリーテルは日本で既に電子コミックや訪日旅行者向けSIMを展開しているという。

彼はアップルとサムスンが独占するアメリカ市場において「1年目は地味な出だしになる」と話すが、既にアマゾンで端末の販売をスタートしており、世界最大の家電量販店であるベスト・バイでも間もなく取り扱いが始まるという。また、年内には大手キャリア4社の一つとパートナーシップを締結する予定だ。

今年のアメリカでの販売目標は数千台ということだが、2017年には300万台、2018年には1,000万台を目指すという。また、アメリカでは格安スマホの人気が高いため、年内は99ドルのPrioriの販売が主体になる予定だという。
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編集=上田裕資

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