テクノロジー

2016.06.26 09:00

FBメッセンジャーが美容アドバイザーに 「口紅を試せる」ボットが登場

image by Modiface

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フェイスブックメッセンジャーやKikといったアプリで、チャットボットの導入が進んでいる。ボットの人工知能(AI)が顧客と会話し、ホテルの予約や食事の出前の注文、企業の製品サポート等に活用する動きが広がっている。

ファッションや美容業界でもボットの活用は期待されている。顔認識技術を活用した試着アプリを提供するAR(拡張現実)企業、モディフェイス(Modiface)はフェイスブックメッセンジャー向けの対話型美容アドバイザーを発表した。

モディフェイスのARボットは2万点の化粧品の知識を持っており、希望の色やブランド名を伝えるとお薦めのアイテムを提案する。現段階では口紅に特化しており、チャット中に自撮り写真をアップロードすると、ユーザーがその口紅を試し塗りした画像を表示する。

FBメッセンジャー初の美容アドバイザー

創業者でCEOのパルハム・アーラビ(Parham Aarabi)は「フェイスブックメッセンジャー初の美容アドバイザーを提供できることを嬉しく思っています。美容に関するアドバイスが欲しいと思っている顧客にとって対話型インターフェースは最適であり、今後もチャットボットを用いたサービスを広げたいと考えています」と語る。

このアプリでは気に入った口紅をクリックし、購入を行なうことも可能だ。化粧品のオンラインショッピングは、試し塗りが出来ないという難点を抱えてきた。膨大な種類の口紅の中から似合う色を選ぶのは至難の業だが、多くの人々は試さないで購入している。リアル店舗でもドラッグストアなどで売られる低価格帯の商品はテスターがなく、試せないことも多い。

これまで化粧品の販売を支えてきたのは現場の美容アドバイザーだったが、「バーチャルで試せる機能を搭載したボットは、同様の役割を果たせる」とアーラビは言う。

「バーチャルな美容アドバイザーとの対話が、美容業界の顧客エンゲージメントの未来だと考えています。技術の発展には試着のARと、商品をリコメンドするAIが必須です」

カナダのトロントに本社を置くモディフェイスの技術は、これまでロレアルやユニリーバ等の企業の150以上のカスタムARアプリで導入されている。

編集=上田裕資

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