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2016.06.25

暮らしを変える? 新デバイス「グーグル・ホーム」への期待と課題

Google I/Oでステージに登壇したプロダクトマネージメント担当バイスプレジデントMario Queiroz(Photo by Justin Sullivan/Getty Images)


しかし皮肉なことに、それがホームの唯一の欠点かもしれない。ネット家電を制御する上で、ネストの進歩に頼らなければならないのだ。そのためグーグルは慎重なアプローチをとっており、ソフトウェア開発キットを無償で提供しているエコーとは異なり、ホームの開発者向けAPI(アプリケーションプログラムインターフェイス)を公開していない。

つまり開発者たちは、ホームにドミノピザの注文をさせたり、ウーバーでタクシーを呼んだりさせることはできないということだ。競合プラットフォームを採用したスマート機器との接続もできない可能性がある。

だがそれは必ずしも大きな問題ではない。スマートホーム市場はまだ若く、多くのプラットフォームは孤立した状態だ。評価の高いエコーでさえ、きわめて限定的なことしかできない(そこがエコーの最も魅力的な特徴なのだが)。

一方で、グーグルの親会社アルファベットは、クロームキャスト、ネスト、サーチ(検索機能)とその最高の機械学習能力を一つに統合している。こちらの方がずっと大きな、説得力のあるまとまりだ。ホームが約束している機能の実現に近づけば、大きな成功をおさめることができるだろう。

編集=森 美歩

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