「ケンブリッジ公爵夫人効果」(ケイト効果、とも)呼ばれるキャサリン妃の影響は、同妃やジョージ王子、シャーロット王女が身に付けたすべてのアイテムが、写真が公開されると同時に飛ぶように売れることを意味する。それぞれの価格やどこで販売されているかなどの情報も、瞬時に明らかになる。
この現象は世界的に広く行きわたっており、ファッション業界に与える影響は相当に大きい。ニューズウィーク誌が伝えたところによれば、「ケイト効果」は英国のファッション業界に10億ポンド(約1,538億円)以上をもたらしている。それを示す良い例が、今年4月のインド・ブータン訪問した際に同妃が着用したドレスの驚くほどの需要の急増だ。
クリケットに挑戦したときに着ていたインドのデザイナー、アニータ・ドングルのドレスは注文が殺到したため、製造を手掛ける工場は一時、その他の製品の生産をすべて停止。このドレスだけをつくったという。
小さな「ファッション・アイコン」が生むビッグ・ビジネス
ジョージ王子とシャーロット王女もすでに、マーケティングに及ぼすその影響力から「ファッション・アイコン」と呼ばれている。まさに文字通り、公の場で身に付けた衣類や小物は数百万人の消費者を魅了。子どもを持つ世界中の人たちが同じ靴やドレス、ヘアピン、タイツなどを購入することから、これらを手掛けるブランドや販売する店舗は、インターネットでの注文が飛躍的に増加する。
ファッション関連のニュースサイト「ファッショニスタ」に掲載されたブランド評価を専門とするコンサルタント会社、ブランド・ファイナンスの報告書によれば、英国のファッション業界に対する「シャーロット王女効果」と「ジョージ王子効果」はそれぞれ、は32億ポンド、24億ポンドの規模になるという。