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消費経済:小売業とそれを改革する人々について執筆

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育児休暇の先進国と言えば北欧の国々だが、米国のシリコンバレーでも育児休暇の取得を推奨する企業が増えている。今年3月、ハンドメイドグッズのマーケットプレイスEtsyは、男女関係なくすべての従業員に対し、6ヵ月間の有給育児休暇制度を導入すると発表した。動画配信サービス大手のネットフリックスも、全従業員に1年間の有給育児休暇を認めている。

しかし、こうした制度の導入が進んでいるにも関わらず、米国の男性たちは育休の取得がキャリアに悪影響を及ぼすことを懸念している。コンサルティング会社デロイト(Deloitte)が行ったアンケート調査では、36%の男性が「現在のポジションを失うことを恐れて育休を取得しない」と答えた。また、57%の男性が「育休の取得は仕事に対する無責任さの現れだ」と回答した。

アンケートに回答した男女の64%が「企業は性別を問わず平等に育休を認めるべきだ」と答えたが、それでも半数以上の54%が「女性と男性が同等の育休を取得した場合、男性社員の方が批判を浴びやすい」と答えた。

デロイトはこの調査結果について「ステレオタイプ化された『男性像』と『女性像』が職場に存在することを、改めて示すものだ」と述べている。しかし、これは驚くべきことではない。先進的だと自負するシリコンバレーにおいてさえ、職場の地位、給与、セクハラのどれをとっても女性の方が不利な立場にある。

子育てのためにキャリアを犠牲にするのは今でも女性なのだ。そして、女性たちが母となり職場復帰を果たした際、男性より少ない給与に甘んずることになっているのがアメリカ社会の現実だと言える。

編集=上田裕資

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