そして今度は、写真共有アプリMomentsを7月7日までにダウンロードしないと「非公開で保存している写真が削除される」とユーザーに警告している。
この警告を受けてMomentsアプリのダウンロード数が跳ね上がり、6月11日時点で米国のiTunesでは無料アプリ部門で1位、12日時点でも15位以内に入っている。テッククランチによると、「写真を削除する」との警告が出る前は90~100位だった。
ダウンロードしたユーザーの多くは、どの写真が削除されてしまうのか完全に理解できていなかったようだ。フェイスブックの警告メールには、携帯端末から同期させた写真がまもなく削除されるため、移行先のMomentsを7月7日までにダウンロードしてサインインするか、コンピューター上に直接写真を保存するようにとある。また、フェイスブックで共有した写真や動画には影響はないとしているが、削除の対象となる写真が不明確だ。
削除される写真は非公開の自動同期機能によって同期されたもので、ウェブアプリ上の「携帯電話から同期」というアルバムに入っている写真と、モバイルアプリ内の「同期済み」というアルバムに入っている写真だ。
フェイスブックは非公開で写真を自動的に同期する機能のiOS版を2012年に導入した。iOSのカメラロール内の写真が自動的にアップロードされ、同時に2GBまで保存できた。この機能は1月10日に終了し、同期された写真はMomentsに移行されている。
「Momentsは使えないアプリ」との声も
そもそもMomentsとはどんなアプリなのだろうか。フェイスブックは以下のように説明している。「友達の携帯電話に保存されているあなたの写真も、タップするだけで簡単に共有できるようになりました。イベント、お祝い、旅行、ちょっとした外出のあとに思い出の写真を集めるのも、もう面倒ではありません。Momentsなら、写真を簡単に友達に渡したり友達から受け取ったりすることができます」
また、顔認識技術を利用して写真の中の人物を判別し、日付と位置情報をもとに誰にどの写真を送ればいいのか提案する機能も持っている。
筆者は早い段階からMomentsを利用しているが、使えば使うほど顔認識の不正確さが際立ってきた。筆者自身も何度も誤って認識された。結局、Momentsを削除してフェイスブックに写真を同期することをやめた。筆者は現在グーグルフォトにすべての写真と動画をバックアップしている。Momentsのコンセプトはいいが、写真を送る際によりきめ細やかな設定ができる方が良い。