アップルに徹底抗戦のファーウェイ 「インド進出で世界2位を目指す」宣言

ファーウェイのリチャード・ユウCEO(Photo by Anthony Harvey/Getty Images for Huawei)


中国でアップルは4位に転落

ファーウェイは、「勝利のレシピ」とも言えるデュアル・ブランド戦略を、インドをはじめとする海外市場も展開する予定だ。「ファーウェイにとって、母国での成功こそが海外で成功する上での出発点だ」とガイルスは話す。その言葉通り、この1年で同社は中国で大きな躍進を遂げた。

市場調査会社IDCによると、今年第1四半期の中国におけるメーカー別シェアは、ファーウェイが前年同期比50%増の16.2%を獲得し首位となった。一方、前年首位のアップルは前年同期比約20%減の12.8%で4位に転落した。

IDCのアナリスト、シャオハン・テイは「ユーザーが価格に敏感なインドでは低価格帯の製品が市場を独占し、ハイエンドなアップル製品はシェアが低い」と話す。このため、テイはファーウェイの「Honor」はインドで成功する可能性が高いが、「P9」は苦戦すると予測する。

インド消費者は価格に敏感

しかし、ファーウェイがインドでアップルに勝つとしても、トップシェアを獲得するのは容易ではない。IDCのデータによると、今年第1四半期のインドにおけるメーカー別シェアで首位はサムスンの25%となっている。ファーウェイは、そのサムソンを5年後に追い抜いて世界最大のスマホ企業になることを目指している。

「歴史的にサムソンはインドで強く、強固な流通チャンネルを築いている。ファーウェイが同じような流通網を構築するには時間が掛かる。ファーウェイはインドでシャオミ(小米)を追い抜けるかもしれないが、サムスンを超えるのは難しいだろう」とテイは分析する。

編集=上田裕資

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