ビジネス

2016.06.17

目指すはホームクリーニング界のウーバー、「ニーツォ」の仕組みと課題

Africa Studio / shutterstock


もう1つの懸念が業務受託者の身元審査だ。ウーバーの場合なら、ドライバーが気味が悪いと思ったら車を降りることができる。だがニーツォのユーザーは、留守中に赤の他人を自宅に入れることになるため、事態が間違った方向に進む可能性は大きい。

ニーツォでは、業務受託者の賃金や仕事の頻度を決める際にレビューの評価を考慮に入れるかどうかを明らかにしていないが、これが業界にとって痛いところであるのは明らかだ。

もう1つの競合ホームジョイ(Homejoy)は、質の高い仕事ができるだけの経験のある清掃員を見つけるのに苦慮している。経験豊富な清掃員は、14ドル(約1,480円)から20ドル台半ば(約2,600円前後)という時給に満足できず、ホームジョイを利用するよりも、地域情報コミュニティサイトを使って顧客を探すやり方に戻る者もいる。

ニーツォでは、サービスを利用するユーザーと清掃員、双方の満足度を維持したい考えだ。同社では今後、「グリーンな(環境にやさしい)清掃」など、清掃のカスタム化オプションを拡大したいとも考えている。

同社にとって今後の課題は、創業者の「メイド」以外の清掃員を満足させ、十分なスタッフを集めることだ。


編集=森 美歩

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